花火勉強会とは?
日本花火鑑賞士会では、会員向けに「勉強会」を開催しております。会員内で花火を学び楽しむイベントで、花火師、大会実行委員、研究者、写真家などの方々にご協力いただいております。今回は鑑賞士会の中で「こんな活動をやってるよ」ということを鑑賞士会員以外の方にも知ってもらおうと記事を書いております。本記事は勉強会のリーダーを担当しました瀧がご報告します。少しでも雰囲気が伝われば幸いです。
活動報告
6月15日 花火勉強会
今回は花火写真家・金武武さんを講師にお招きして、撮影のテクニック等を学ぶ勉強会です。リアル会場とオンラインのハイブリットでの開催です。
東京都内で昼過ぎからイベントを行いました。まだ昼の時分、天気予報は雨で雨雲レーダーを何度見ても避けられない様子でした。今回は夜に花火の撮影会を控えていたので不安な気持ちでいっぱいでした。
講演会場に到着し、手続きを終えて入室。テーブルを拭いたり等々の準備をしていると他の勉強会スタッフの方々も続々と集まってきました。用意いただいた撮影機材はプロ仕様でした(写真撮影をしないので詳しいことはわかりませんが)たぶん高いカメラなんだろうなと思いました。そのカメラに冷却装置などを取り付け、マイクを繋いでパソコンに接続。配信は問題なく出来そうなので、一旦は会場を任せて金武先生を迎えに行きました。
金武先生もまた大荷物でお越しいただきました。ノートPCやカメラだけでも重いはずなのに、三脚を何本も担いでおられたので、挨拶のあとすぐ「持ちます」と言って金武先生から荷物を預かりました。会場は駅から近いので曇り空を少し歩いて会場入りしました。
オンラインの参加者に挨拶をしたのち、金武先生による勉強会を開始。
カメラやレンズの違いや初心者向けの機材の説明。重さなどをメーカーごとに参加者に触ってもらいながら、その違いや特性を教わりました。また花火大会での設営準備では「迷惑にならない三脚の立て方」を実演いただきました。花火を見に来ているお客さんに三脚は威圧的に映ることや、どういった心でまわりと接すればいいのかというお話も聞かせていただきました。そして花火ごとの色味がどう撮影できるのかという話もたっぷりしていただきました。とても綺麗に映っているような写真でもどこがダメなのか拡大していただきポイントを解説いただくという贅沢な勉強会でした。
会員からも質問がたくさん出ました。花火の明るさによって設定をどのように変更すればいいのか、和火などの暗い花火の場合がうまく撮れないのはなぜか、時差式花火はどう撮ると美しくなるのか、スマホでも撮れるものなのかという質問が出ました。そんな中に「イソ感度?って何ですか」「真っ白になった写真をみて、花火はそういうもんだと納得していたんですが修正できるんですか?」と質問している勉強会リーダー(私)もいました。マニアックな話ばかりが飛び交う勉強会ではなく、いろんな方が気軽に聞けるようなアットホームな勉強会になりました。
6月15日 手持ち花火の撮影会
勉強会が無事に終わり、ここから鑑賞士会としての新たな試み。実際に花火の撮影をする企画です。東京都内のいろんな自治体に電話して、花火ができるかどうかを事前に確認して都内某所の公園にて行うことにしました。
相変わらずの雨予報、さらに雨雲が横浜あたりにかかっていた。少しは雨に濡れるでしょうが、本降り前に撮影会が終わるかどうかギリギリの状態でした。公園の使用許可証を見せて、消火道具の準備をし、花火の用意を整えて、日の入りを確認した。撮影会から参加する会員とも合流し、金武先生の準備も終わり万事万端整ったところで撮影会を開始です。
まずは金武先生にご用意いただいた手持ち花火の説明を受けた。どのような花火なのか、どういった設定が良いのかを学んでカメラ設定。まずは日本の手持ち花火を楽しんでみましょうということで一人一本ずつ点火した。キラキラとした火の粉の輝き、ほとんど出ない煙の量、そして燃焼時間が他の花火よりずっと長い等などの違いを体験した。公園にいる人たちも興味津々の様子でした。
花火師が花火の火薬を使って作った手持ち花火という貴重な一本も体験させてもらった。「聖礼花」「虹色のグラデーション」が出てきたとき、おぉ~と歓声が響いた。網膜に焼き付くような強い光、鮮やかで明確な色彩変化、噴出口からものすごい勢いよく出る炎という別格の一本を楽しみました。撮影を試みた人もこの明るさに苦労している様子でした。
撮影できた写真を互いに見せ合いながら、二時間弱の撮影会はあっという間に終わりました。特殊なフィルターを通して撮影すればスマホでもグンと美しく撮れていました。座学で学んだことを目の前で実践できてよかったようです。わずかに雨がポツポツ降る頃に解散できてホッとしました。
最後に
ご協力いただいた金武先生、勉強会や撮影会に参加いただいた皆様、アンケートに回答いただいた皆様、スタッフおよび各種手続きに協力いただいた皆様のおかげで無事に6月の勉強会を終えることが出来ました。心より御礼申し上げます。
会員向け
今回の勉強会アンケートは企画運営スタッフおよび講師へ連携しております。
アンケートはイベント参加できなかった方にもお聞きしています。今後の勉強会運営の参考にして、より皆様が参加しやすく学べるよう工夫してまいりますので、メール等でアンケートが届きました際は是非ご協力をお願いいたします。
どんな告知をしたのか、実施したのか気になる方は下記リンク記事をご覧ください。
会員限定記事ですので、閲覧する際はログインが必要です。大変貴重な花火による撮影会となりましたが、ご協力いただきました金武先生のご厚意で、費用は鑑賞士会総会で承認された範囲内で納めております。